福田村事件
気になっていた本を読みました。
関東大震災の後、朝鮮人が井戸に毒を撒いた…とか。火を点ける…とか。襲ってくる…なんて根も葉もない噂がどこからともなく広まって。デマを政府が利用したのか?あるいはデマそのものを政府が捏造したのだろうか?
権力に不満を持った人々の怒りの矛先が罪のない朝鮮人、社会主義者、被差別部落の人々に向けられた。
優しい人間が優しい人間を惨殺する
恐ろしさ。
35年に渡る植民地支配。凄まじい差別。日本の恥だ。
尹東柱という美しい詩を書く詩人がいた。「空と風と星の詩」という詩集を残した青年。日本の大学で学んだその青年は朝鮮語で詩を書いたからというだけの理由で政治犯になってしまった。投獄され27歳で獄死した。
朝鮮人と間違われて惨殺された香川県からの行商人一行は被差別部落の人々だった。その中には赤子、幼児や妊婦も含まれていた。
人間は紳士淑女にもなれるが、鬼畜にもなりうるという事を肝に銘じなければならないと思う。
噂を信じてはいけないし、多数派の勢いに流されて自分を見失わないように
しなければいけないなと思う。熱狂の渦に飲み込まれないようにするにはどうしたら良いのだろうか。
色んな角度から物事を見る習慣をつければ良いのだろうか。
偏った考えにならないように様々な意見に触れるようにすれば良いのだろうか。
…。わからない。
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