選ばなかった方の人生
ワシが23才の時、ペルー人の男友達がおりました。ある時、彼にランチに誘われまして。寮のカフェテリアで是非ともコリコちゃんにランチをご馳走したいと。あまりに熱心に誘って下さるんで、お招きに預かりました。
食いしん坊なワシは、一体どんなご馳走が出てくるのかとワクワクして…
彼は神学部の学生だったんですよ。ゆくゆくは牧師さん?神様に使える人ですから、清貧の人な訳ですよ。ワシはそこのところを忘れていたんですなぁ。
そこで配られた料理にはショックを受けました。
冷めて味のないスープ。茶色くなった腐りかけのキャベツの切れはし。固すぎて噛みきれないお肉、しかも塩胡椒もしてなくて。
正直、めちゃめちゃ不味かった。
その人は細身でハンサムで、穏やかな素敵な人でしたがね。この人と結婚なんかしようものなら、毎日こんなマズいご飯を食べなくてはならんのかと思ったら、「ムリだわ…」
この話を夫や子供たちに話したんです。あの人と結婚してたら、今ごろは異国の地で宣教師夫人?
子供はスペイン系と日本のダブルの美男美女?
スーパーモデル?!
しかし、夫も子供らも一喝。
「お母さんがそんな暮らしに耐えられる訳ないがね。やれ暑いだ、寒いだ、お腹が空いた、ご飯が不味いだ、文句ばっかりで。」
はい。おっしゃる通りでございます。
このブログへのコメントはmuragonユーザー限定です。